自転車やバイクを使って、食べ物を運ぶ仕事のberEats(ウーバーイーツ)配達員。
「サラリーマンが副業で月10万円!」「本業でやれば月収50万円」なんて噂もあり、副業や高収入のお仕事としても注目されています。
今回は、障害を持つ人がUberEats(ウーバーイーツ)配達員として働くことについて書いてみました。
ウーバーイーツ配達員に障害者雇用制度はない
まずはじめに、ウーバーイーツの配達員の障害者雇用の募集はありません。
そもそもウーバーイーツの本社と配達員は雇用の関係ではなく、個人に配達業務を委託する関係です。
ウーバーイーツは従業員を雇っているわけではないので、障害者雇用の義務は発生しないのです。
障害があってもウーバーイーツで働くことは可能
日本の法律による「障害者雇用制度」には該当しませんが、障害を持つ人がウーバーイーツの配達パートナーとして働くことは可能です。
ウーバーイーツは面接・審査なしで誰でも働ける
ウーバーイーツの配達パートナー登録はすべてオンラインで完了します。
- ウーバーイーツのサイトでアカウントを作成する
- 必要書類の写真をアップロードする
- 配達用アプリ(Uber Driver)をダウンロードする
- amazon等で配達用のバッグを購入する
以前はパートナーセンターに行くことで登録が完了しましたが、現在はコロナウイルスの影響でパートナーセンターは休止しており、スマホ1台で登録が終わります。
必要書類のチェック等はありますが、登録にあたって面接や審査はなく、不採用になることはまずないでしょう。
障害があることを告知する必要もなく、後から障害があることが知られたとしてもペナルティはありません。
投薬中の方は注意は必要
ウーバーイーツのパートナー規約を見ると
アルコールや薬物の影響下にある状態での運転または配達。 Uber Eats は、配達パートナーによる配達中の薬物やアルコールの使用を許しません。
この薬物に、病院で処方された医薬品が含まれるのかは明記されていません。
ただ、精神障害等で薬を処方されている人は注意した方が良いかもしれません。
自転車を含む運転を控えるような薬を飲んでいる場合は利用規約に反する可能性が高いでしょう。
強いものではなくても、薬を処方されている場合は、医師に確認を取ってからウーバーイーツの配達員を始めたほうが良いです。
聴覚障害者へのサポート機能がある
ウーバーイーツでは聴覚障害を持つ人への配慮の取り組みが進んでいます。
配達アプリには『聴覚に障がいがあります』というボタンを設置。
入力することで
- 注文者にドライバーが聴覚障害があることが通知される
- 聴覚障害を通知した上で目的地の入力をしてもらえる
- 電話機能がオフになる
- 配車リクエストの通知が音声に加え、画面の点滅で知らされる
といった配慮を受けられます。
ボタンへのチェックは任意なので、聴覚障害を持っていても補聴器等でカバーできる方はチェックをしなくてもOKです。
障害者がウーバーイーツ配達員をするメリット
まずは障害を持つ人がウーバーイーツで働くメリットです。
「障害者枠の人」として見られない
ウーバーイーツの配達員に障害者雇用枠はなく、健常者と同じ『配達パートナー(個人事業主)』として働くことになります。
障害があることが他者に知られることはなく、あなたは他の人と全く同じ配達パートナーです。
働くときに「障害者として見られたくない」という人には大きなメリットです。
自分のペースで働ける
ウーバーイーツの営業時間はエリアによって異なりますが、長いところで午前8時~深夜1時まで。
シフト制ではなく、働きたいタイミングでアプリを『オンライン』に切り替えると配達を開始できます。
終了もオフラインにするだけなので、配達中でなければいつでも辞められます。
決められた勤務時間はないので
- 朝から働こうと思ってたけど、体調が悪いから夕方から働こう
- 朝から1日働こうと思ってたけど、疲れたから早めに終わろう
- 今日は体調が悪いから休もう
- 夕方から予定があるから、お昼のピーク時間だけ働こう
- 今日は調子がいいから、朝から晩まで働いて、がっつり稼ごう
と、自分のペースで働くことができます。
ちなみに連続して働けるのは12時間で、その後6時間は強制的にオフラインになります。
ハイリ
精神障害等で気分にムラがある人でも、自分の調子が良いときに働いて稼ぐことができます。
職場内での人間関係がない
ウーバーイーツは個人で配達をするので、同僚や上司などの職場の人と密なコミュニケーションをとることはありません。
レストランの従業員や注文者との会話は少しありますが、基本は簡単な受け答えのみ。
うまくコミュニケーションをとって、人間関係を保つ必要はありません。
ゲーム感覚で高収入が目指せる
ウーバーイーツをやって得られる収入は、お給料ではなく配達件数や距離の成果に応じた報酬です。
一般的にはしっかり稼働していれば時給の相場は1,000~1,500円と言われており、ピーク時に上手くやれば2,000円を超えることもあります。
また、ピークの時間帯や雨の日には『ブースト』や『クエスト』が発生して通常より多くの報酬が貰えることも。
現実世界でゲームのおつかいクエストをこなすような感覚で働けるので、好きな人には楽しいです。
フルタイムで稼働していれば、月20万円前後にはなるので、ウーバーイーツを本業にして生活費を稼ぐことも可能。
稼ぎやすいエリアで、ピークを狙い、休みなしで長時間稼働をしているユーザーだと、月収50万円を超える猛者もいます。
職歴がなく、雇用される仕事だと最低賃金しか見つからない人でも、上手くやればいきなり高収入になることも夢ではありません。
報酬支払いのサイクルが早い
ウーバーイーツの報酬は毎週月曜日の午前4時を締日として、翌週支払われます。
つまりその日働いた収入は1~2週間程度で受け取れるんです。
経済的に厳しくてすぐにお金が欲しい人には助かるし、毎週収入があるからやる気も出やすいですね。
ただしウーバーイーツ配達員→一般企業に就職をしたときは、お金が入ってこない期間が長くなるので注意です。
障害者がウーバーイーツ配達員をするデメリット・大変なこと
障害を持つ人がウーバーイーツで働くデメリットです。
障害者として配慮を受けることができない
一般企業に障害者雇用枠として入る場合は、事前に伝えた配慮を受けることができます。
ウーバーイーツの配達員では障害者雇用枠は存在せず、配慮を受けながら働くことはできません。
勤務時間など自分で調整できる部分はありますが、ウーバーイーツ側やレストラン・注文者に何かをお願いすることはできず、健常者と同じように働きます。
※聴覚障害の配慮を除く
住所を見て、素早く確実に届けなければいけない
ナビで正確な位置が出なかったり、複雑に入り組んだ住宅地や、入館方法が難しいマンションもあります。
特に高級マンションだと配達員は正面から入れず、専用の裏口を探さなければならないことも。
慣れたらそれほど難しくはありませんが、最初は住所を見てたどり着くのが難しいと感じる人も多いです。
ハイリ
うちも新興住宅地に住んでいるので、ナビで正確な住所が表示されません。
何かの配達を頼むときは家の見た目の特徴を書いていますが、それでも電話がかかってくることがよくあります。
注文者によってはナビで正確な情報が出ないのにわかりやすい情報がなかったり、電話に出ないパターンもあるので、そういったときは配達に手間取ります。
何かあったとき、まずば自分ひとりで対応する
たとえ、あなたに非がなくても、お店や配達先の人から理不尽なクレームを受けることがあります。
配達中に事故にあったり蓋が外れて、料理がこぼれるといったトラブルもよくある話です。
ウーバーイーツでは注文者向け・レストラン向け・配達員向けそれぞれのサポートセンターが用意されています。
トラブルの際はサポートセンターを通じて解決するのですが、目の前にいるあなたに対して何か言ってくる可能性もあります。
その際は相手を怒らせないよう「サポートセンターに連絡してください」と上手く伝える必要があります。
悪い相手に当たると、話が通じず、あなたに怒鳴りかける人もいるかもしれません。
会社で雇用されて働いていれば、上司や同僚が助けに入ってくれますが、ウーバーイーツ配達中のトラブルではその場に助けてくれる人はおらず、自分ひとりで対応することになります。
時給500円以下や0円になる可能性もある
ウーバーイーツは働いた時間ではなく、配達した件数や距離に応じて報酬が受け取れます。
注文がなく待機時間が長引いたり、自身のスキル不足で効率よく配達できないとその分受け取れる報酬額は安くなります。
平均すると1件配達して500円ぐらいが相場。
つまり1時間に1件しか配達できなければ時給約500円、注文がなければその1時間は時給0円です。
休日・有給休暇もないので、休んだ日の収入も0円です。
社会保険の対象とならず保証なし、確定申告も自分で行う
ウーバーイーツの配達員は個人事業主なので、社会保険の対象となりません。
国民健康保険と国民年金は自分で納めることになり、確定申告も自分で行って所得税・住民税の納付が必要です。
年金は厚生年金ではなく国民年金なので支払額は安くなりますが、将来受け取れる年金額が低くなります。
雇用保険の支払いはありませんが、一般的な会社員が受けられるような失業保険や労災はありません。
ウーバーイーツ側から契約を切られたり、ウーバーイーツが突然サービス終了したとしても、失業保険は降りません。
また、配達中以外の怪我・病気・妊娠出産などの手当もでないので、何かあったときは突然無収入になります。
配達中に起きた事故・怪我に対しては、ウーバーイーツが加入する三井住友海上火災保険の補償制度が適用されます。
転職時に職歴として評価されない
例えば専業でウーバーイーツの配達員を2年間続け、そこから一般企業で働こうとしても『直近2年間の職歴がある人』と評価されない可能性が高いです。
会社によっては1人で頑張って働いてことが評価されたり、配達系の仕事に就くなら良い評価を受けることもありますが、基本的には雇用されて働いていた職歴よりは不利な評価を受けます。
体力が必要
ウーバーイーツの配達員にいちばん必要なものは『体力』です。
自転車なら1日に何時間も漕ぎ続けますし、バイクでも長時間運転することになります。
車(営業ナンバー付き軽貨物車)での配達も可能ですが、条件が厳しくガソリン代が高いのでコスパも悪いです。
何にしても長時間の運転が発生するので、一般的なオフィスワークや軽作業よりも体力が必要な仕事です。
ただし、人とコミュニケーションをとるのは疲れるけど、体を動かすのは平気という人なら、一般企業で働くよりも楽と感じるかもしれません。
まとめ:障害者がウーバーイーツで働くのってどうなの?
ハイリ
個人的な見解ですが、障害を持つ人がウーバーイーツで働いて生計をたてるのはおすすめしません。
体力的にもハードな仕事ですし、何かあったときの保証がありません。
助けてくれる人はおらず自分で考えて行動することが求められますし、確定申告等を含めた税金面もすべて自分でやらなければいけません。
また、職歴として積み重ねることができないので、同じ期間アルバイトをしているよりも一般企業へ就職しにくくなります。
『会社という組織で働くのが苦手で、1人で上手く働けるタイプの人』や『空き時間にお小遣い稼ぎ&運動感覚でちょっとやる』ぐらいなら良いかもしれませんが、ウーバーイーツだけで生計を立てていくのはハードルが高く、リスクも高いです。
安定性・将来性を考えると、一般企業の障害者雇用枠を狙ったほうが良いでしょう。
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