障害者向けの就労情報サイトです。障害者雇用、就労移行支援、就労継続支援A型、B型について説明しています。

障害者雇用の教科書

就労継続支援B型の工賃と利用料。安いのは仕方がない?

就労継続支援B型

就労継続支援B型の工賃と利用料。安いのは仕方がない?

就労継続支援B型事業所の給料と利用料について紹介します。

就労継続支援B型の工賃の計算方法(時給・月収・年収)

就労継続支援B型は『雇用契約を結ばない労働』なので、受け取るお金は『給料』ではなく『工賃』です。

A型の場合は、働いた時間に応じて最低賃金以上の時給が貰えますが、B型の工賃には明確なルールがありません。

B型の工賃の計算方法

B型の工賃を決めるにあたって、明確なルールはなく、事業所側がそれぞれの方針で『工賃支給規定』を作って決めることが出来ます。

  • 実際に行った作業量に対して工賃が貰える出来高制
  • 働いた時間に応じて工賃が貰える時給制
  • 1日あたりの働く時間が決まっている日給制
  • 働いた時間に関わらず一定の金額が貰える日給制
  • 勤務日数や勤務時間に関わらず一定の月給制

多数派なのは時給・日給制です。

能力や業務内容によって工賃が変わったり手当が貰えるところもあれば、すべての利用者に同じ基準の工賃を支払っているところもあります。

ちなみに『障害の種類や等級によって工賃に差をつけること』は基本的に禁止されています。

平均工賃のデータ

厚生労働省が発表した平成29粘度の工賃(賃金)の実績という資料に、利用者の工賃の平均額が書かれていました。

平均値は

  • 月額 15603円
  • 時間額 205円

年収にすると、平均19万円弱です。

平均値から見ると、だいたい週5で1日3~4時間ぐらい通って、月に1万5千円ほど貰っている計算になりますね。

また、時給換算して200円貰えていたら、だいたい平均程度の工賃は受け取っているということになります。

工賃の最低金額は3000円?

就労継続支援B型を運営するには『利用者の平均工賃が、工賃控除程度の水準(月額3000円程度)を上回ること』が条件となっています。

この『平均工賃』とは利用者全体の金額を指します。

例えば極端な話

  • 月10000円を貰っているAさん
  • 月1000円を貰っているBさん、Cさん、Dさん

だったとしても、平均は3000円を超えているので問題はありません。

ただ実際のところ、よほどひどい事業所でなければ、週5で通っていれば最低でも月1万円前後の収入にはなります。

ある程度の日数を通っているのに1ヶ月の工賃が3000円を下回るB型というのは、ほぼ存在しないでしょう。

就労移行支援事業B型の工賃が安いのは仕方ない?

ハイリ
私個人の意見では、そもそもB型は、しっかりお金を稼ぐための場所ではないと思っています。

残念ながら、就労移行支援事業B型の工賃が安いのは仕方がないです。

ほとんどのB型では「障害が重くて労働することが難しい人」にも出来る、負担の少ない簡単な仕事を用意するので、作業に対する単価も低くなります。

そもそもB型は『お金を稼がせる場所』ではありません。

  • 働くことが難しい人のための、日常の活動の場
  • 生活リズムを整えたり、自立する訓練をする場
  • 今後働くための基礎を作る訓練の場

障害を持つ方に『日中の居場所を作りつつ、自立・就労の訓練を行う』というのが最大の目的で、訓練で行った作業に対して工賃も貰えるという位置付けです。

『B型で自分で稼いだお金で、自立した生活が出来るようにする』という目的はないので、工賃が安いのは仕方ないです。

工賃の交渉もあまり意味がない

「工賃が安すぎるから交渉して、値上げしてもらいたい」という話もありますが、これも正直あんまり意味はないです。

B型では『工賃規定』という書類を作っていて、その書類に書かれた基準に従って工賃を支給しています。

しっかり作業をこなせているなら、基準内で多少の賃上げは期待できますが、上がったところで、A型や一般就労で貰える最低賃金に届くことはまずありません。

障害の状況で、今後もB型以外で働くことは不可能であれば、時給数十円のアップでも交渉してみる価値はありますが、そうでなければA型や一般就労にステップアップすることを考えたほうが圧倒的に稼げます。

稼ぎたいならA型か一般就労へ

就労継続支援A型は、週5~6日、1日あたり4~6時間の勤務が必要になりますが、都道府県の最低賃金のお給料が貰えます。

欠勤がある人も含めたデータでも月給の平均は74085円。1日6時間ほど働けるA型に休まずにしっかり通所していれば、月10万円ほどの収入にもなります。

関連記事就労継続支援A型の給料と利用料

一般企業に障害者雇用でフルタイムで働けば、年収200~300万以上を貰うことだって可能です。

関連記事障害者雇用の平均給料。安いのには数字のカラクリ!年収300万以上も可能?

「実家や施設を出て、ひとり暮らしをしたい」「しっかり稼いで、家にお金を入れたい」「お小遣い程度の工賃じゃなくて、自由に買い物ができるようになりたい」というのであれば、B型を辞めて、A型や一般就労に行くことをおすすめします。

時給換算で500円以上貰えるB型もあるけれど・・・

B型の工賃の話を聞いたときに『時給500円以上貰えるところもある』『月5万以上稼いでる人がいる』という噂を耳にしたことがあるでしょう。

たしかに、平均より明らかに高い工賃を支払っている就労継続支援B型は存在します。

自社製品の生産や難易度の高い作業をさせて、他のB型よりも利益を生み出せているから高い工賃が払えるのです。

ただし、そういったB型に通うのは、一般企業で働くのと同じぐらいキツイです。

遅刻や欠勤に対してとても厳しかったり、長時間働くことがほぼ強制だったり、仕事のスキルや効率も求められます。

正直、高収入のB型でやっていける人は、一般就労やA型でも働けますし、そっちの方が明らかに稼げます。

B型はぼろ儲けしている?

ブログに頂く相談者の声の中には「B型は利用者にほとんど工賃を払わないから、かなり儲かっているのでは?」「1人が1日きたら1万円ぐらい助成金を貰ってるのに、還元されてない」という意見を良くいただきます。

近い業界で運営に携わっていた者の身内として回答させて頂くと、ぶっちゃけ、そんなにぼろ儲けにならないです。

ぼろ儲けできるなら、開業資金を出せる資金力のある大きな企業が就労継続支援B型をどんどん作っていきます。

確かにB型は利用者を1日通わせるごとに、数千円~一万円ほどの助成金を得ています。

しかしそのお金は『利用者を支援するための環境づくり』に使用されるものです。

まず一番高いのは人件費。サービス管理責任者や支援員の社員を3人雇えば、給料や社会保険料などの支払いで毎月100万円ほどかかります。

他にも事業所の家賃、光熱費、備品代などを支払っていたら、残るお金ってそんなにないんです。

上手く経営しているところなら多少の利益は生み出しているとは思いますが、ぼろ儲けできるような事業ではありません。

そもそも利用者に支払う『工賃』は、利用者が行った作業の売上によるものなので、簡単な内職程度のお仕事なら支給するのは時給200円程度が限界です。

-就労継続支援B型

Copyright© 障害者雇用の教科書 , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.