就労継続支援B型に通うと、1日あたりの『利用料』が発生します。
「働きに行ってるのにお金を取られるなんて・・・」と思っちゃいますが、利用料は施設の運営費や管理者・支援員などのお給料に充てられます。
利用料は、『所得に応じた上限額』または『実際にかかった利用料の1割』の安い方を事業所に支払います。
利用料の上限額
区分(住民税の所得割額) | 上限額 | 収入の目安 |
---|---|---|
【生活保護】生活保護受給世帯 【低所得】市町村民税非課税世帯 |
0円 | 年収が約100~200万円以下 |
【一般1】市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) | 9,300円 | 年収が約600万円以下 |
【一般2】市町村民税課税世帯(所得割16万円以上) | 37,200円 | 年収が約600万円以上 |
利用料の上限額は、本人+配偶者の所得(住民税の課税額)から計算されます。
本人が18歳以上であれば、親やお子さんなどの同居親族の収入は対象となりません。
実際のところ、9割以上の方は【生活保護】【低所得】に該当し、利用料は無料です。
【生活保護】【低所得】の目安は、控除の付き方によって変わりますが、前年度の年収が100~200万円以上です。
残りの1割もほとんどの人は【一般1】に該当し、自己負担額は月9300円。
B型の平均工賃は1~2万円なので、通っていて収支がマイナスになることは少ないです。
【一般2】に該当するのは、本人+配偶者の前年度の年収が600万以上が目安。
- 去年までしっかり働いていた人
- 配偶者が高収入の人
- 不動産収入等がある人
などのケースで、まれに該当する場合があります。
利用料の1割負担
生活保護・低所得の方は自己負担0円なので、1割負担は一切ありません。
上限9300円(一般1)の方は、通った日数が少ないと、上限額まで行かないことがあります。
上限37200円(一般2)の方は、毎日通っていても上限まで行くことはないでしょう。
事業所のサービス提供体制にもよりますが、1日にかかる利用料は6000~7000円ぐらい。自己負担は1割なので1日あたり600~700円が目安です。
週4~5日通ったとしたら15000円前後ですね。
残りの9割と、上限を超えた金額は税金(市町村)から支払われます。
利用料の支払い方法
自己負担額の利用料は通っている事業所に直接支払います。
支払い方法は、銀行振り込み、引き落とし、手渡し、工賃から差し引きなど事業所によって異なります。
利用料以外にかかるお金は?
まず必要なのは、交通費と昼食費です。
交通費は自己負担のところが多いですが、事業所側が負担してくれるケースもあります。
自己負担でも市町村の障害者向けの交通費助成を利用すれば無料or安く済むパターンも。
昼食は、自分で用意をするか、昼食提供のある事業所もあります。
昼食提供を利用する場合、1日100~700円程度かかります。金額は事業所によって違うので、見学時に確認しておきたいポイントですね。
あとは備品代などで月数百円取られるケースもあるので、心配な方は見学時に利用料以外の費用について聞きましょう。
工賃を貰ったことで、利用料の上限が上がることはある?
利用料の上限額は前年度の所得税額で決まるため、収入が増えると上限金額は上がります。
独身で、他に収入がない場合は、就労継続支援B型の工賃だけで【一般1】に該当することは、ほぼないでしょう。
収入のある配偶者がいる場合は、合算されることで上限額が上がる可能性があります。
B型で頑張って高い工賃を貰っている方、収入のある配偶者がいて心配な方は、事業所に相談してみましょう。
利用料が支払えない場合。減免措置について
就労継続支援B型に通いたい(通っている)けど、どうしても利用料を払っていくのが厳しい場合、減免措置が受けられる場合があります。
適用されるのは基本的に「利用料を払うと生活が苦しく、家賃や食費も払えない」というケースです。
実際のところ生活が苦しい状態の人は、そもそも負担0円のことが多いので、そこそこレアケース。
「昨年まで働いていたけど、病気や症状の悪化で働けなくなった」「収入のある配偶者がいるが、別居状態で金銭的な援助を受けられない」という人なら、利用料の負担が大きいので通るかもしれません。
基準は市町村によって異なりますが、本当に困っている状態で相談すれば減免措置が通るケースがあります。
コメント
コメント一覧 (2件)
こんばんは、私は現在B型就労支援事業団で、お仕事させて貰ってます。来月 脊柱管狭窄症の手術をします。今までの様に、仕事に、行く事が、出来なくなった場合の事を考えると、パソコンが、あれば、在宅でも仕事あると言うことで、パソコンを持つ事は、不可能ですか?現在生活保護中です。
まず、生活保護受給者のパソコンの購入・所有は問題ありません。
パソコンで仕事といっても2つのパターンがあります。
1.在宅ワーク
企業に所属して、在宅で仕事をすることです。
面接を受けて採用されるための技術や経験が必要ですが、採用されたら安定したお給料が受け取れます。
2.フリーランスとして受注する
クラウドワークスやランサーズなどで文章入力の仕事を探せば、誰でも簡単に働けます。
ただ、うまくやらないと収入は最低賃金以下。
生活できるような金額を毎月継続して稼ぐのには技術と作業量が必要です。
あとは就労継続支援でも通所が難しい方は在宅ワークができる場所もあります。