働きたい障害者の方が受けられる、就労面の支援制度をまとめてみました。
就労移行支援
一般企業への障害者雇用での就職を目指す方が、トレーニングや就職の支援を受ける学校のようなところです。
国から助成金を受け取った、一般企業が運営しています。
「働きたいけど、すぐに就職活動をして働くのは難しい」という方にはいちばんおすすめの方法です。
早い方で3ヶ月前後、最長で2年間通って、ゆっくりと働く準備や自分にあった仕事探しができます。
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就労定着支援
就労移行支援、就労継続支援、生活介護、自立訓練サービスを利用して一般就労した人が、仕事を続けていけるように支援する制度です。
なにかをするというよりは、仕事面、経済面、生活面で困ったことがないか定期的に確認し、相談に乗ることがメインです。
新たにどこかで受け始めるというよりは、今まで使っていた支援機関を経由して利用し始めます。
就労継続支援
就労に関する相談や支援を受けたけど、一般企業で働くのは難しいと判断された人が働く就労・訓練施設です。
「働いて収入を得ること」「働く訓練をすること」「日中の活動の場」としての役割があります。
雇用契約を結んで安定して働くA型(平均月収は約74000円)と、雇用契約を結ばずに自分のペースで働くB型(平均月収は約15000円)の2種類があり、B型の方が施設数も利用者も多いです。
就職・転職エージェント
「一般企業の障害者雇用枠で働きたい人」と「働いてくれる障害者を探している一般企業」をマッチングさせるサービスです。
それぞれの障害や経歴、希望に合わせた求人情報を教えてもらえ、ハローワークよりもより濃いサービスが受けら絵rます。
仕事探しの相談、履歴書の添削、面接の練習などの支援が受けられますが、仕事が決まればすぐに働ける状態の人向け。
最速で仕事を見つけたい方にはいちばんおすすめの方法です。
求職者(障害者)は無料で利用できて、企業から紹介料を受け取って運営しているので、自治体からの助成金などは出ていません。
自治体が絡んでいないので、利用するための公的な手続きがいらず、障害者手帳さえあれば誰でもすぐに利用できます。
求人の質も、ハローワーク等の公的機関を利用するよりも高収入・好条件のものが多いです。
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ハローワーク(公共職業安定所)
「一般企業の障害者雇用枠で働きたい人」 に、障害者向けの求人を紹介する公的機関です。
障害を持たない人でも利用できる施設ですが、障害者の方はより手厚い支援を受けられます。
エージェントと同じく、仕事が決まればすぐ働ける状態の方向け。
エージェントと比べると、地方でも求人数が充実しいますが、障害が重い方でも働ける簡単なアルバイトの仕事がメインです。
基本は先にエージェントを利用→自分に合った求人が見つからなければハローワークといった使い方がおすすめです。
自立訓練
障害を持つ方が、自立した日常生活や社会生活を送れるように訓練を受けられる制度です。
生活面の訓練がメインですが、簡単なビジネスマナーや軽作業、PC作業などの就労準備の訓練も受けられます。
地域障害者職業センター
独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構によって運営される、障害者の就労に関する総合的な支援を行う施設です。
各都道府県にあり、障害がある方なら手帳を持っていなくても利用できます。
就労移行支援とよく似た位置付けですが、支援の手厚さで比べると、就労移行支援の方が上です。
地域障害者職業センターは細かい申請を行わずに無料で気軽に利用できるといった位置付けです。
職業能力開発校
障害を持つ人が働く上で必要な技術や知識を学ぶばです。
誰でも利用できる一般向けのところと、障害者専用のところがあります。
全般的な職業訓練だけでなく、WEBデザインや製造などの特定の分野に特化した訓練が受けられます。
一般的な高校のように、週5日・9~17時頃の長時間通い続ける必要があるので、かなりハードです。
障害者就労・生活支援センター
就労と生活の両面から総合的な相談・支援を行い、自立した生活を行う支援機関です。
直接的な仕事の紹介や訓練は行っておらず、相談を受け、その人に対応した支援機関に繋ぐことが役割です。
就労面ではないけど知っておきたい制度
- 自立支援医療・・・精神障害や身体障害の医療やデイケアなどにかかった費用の自己負担額が軽減される制度です。
- 高額療養費制度・・・年間の医療費が一定額を超えた際に自己負担金の一部が払い戻される制度です。
- 障害年金・・・障害によって生活に支障が出た人が一定額のお金を受け取れる制度です。
- 失業保険・・・仕事を失った人が、一定期間お金を受け取れる制度です。障害を持つ方は優遇が受けられます。
- 障害者控除・・・障害を持つ本人または扶養している人が、支払う税金の金額を安くできる制度です。
- 生活保護・・・働いて収入を得ることが難しい人が生活に必要なお金を受け取れます。働く準備をしている障害者の方であれば申請は通りやすいです。
- 自立生活援助・・・支援施設やグループホームを出て一人暮らしを始めた人の家を訪問し、生活の支援をする制度です。
- 共同生活援助(グループホーム)・・・障害を持つ方が、支援を受けながら共同生活をする施設です。
- 同行援護・・・視覚障害を持つ人が外出する際に、移動のサポートをしたり、代筆・代読を行う人を派遣する制度です。働く際は利用できませんが、面接や求職活動には利用できます。
※就労を目指す方向けの情報のため、働けない状態の方向けの支援制度や助成金は除外しています。
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